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【塩田元規×水野雄介】ミレニアル世代の経営者が探す、ポスト資本主義の指標とは?

2018.12.27

エンターテインメントを通じて「世界をカラフルに⾊づける旅」を続ける企業、アカツキ。「心がワクワクする活動こそが、世界を輝かせる」と信じ、“A Heart Driven World.”の実現を目指すアカツキCEOの塩田元規が、「ハート(感情)」を基軸にさまざまな分野の⽅と対談する企画「VOICE of HEART」。

記念すべき第1回のテーマは「エンターテインメント×教育」。

ゲストは、中高生向けのプログラミング・IT教育サービスを手がける、ライフイズテックの代表・⽔野雄介氏。お互いのことを「しおくん」「みっちー」と呼ぶ友人であり、同じミレニアル世代の経営者でもある2人が、起業・経営、教育、そしてエンターテインメントをテーマにで熱く語り合いました。前後編の前編です。(後編はこちら

 

水野雄介氏 みずの・ゆうすけライフイズテック 代表取締役CEO

1982年北海道生まれ。慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒、同大学院修了。大学院在学中に、開成高等学校の物理非常勤講師を2年間務める。ワイキューブを経て、2010年にライフイズテックを設立。2014年には、コンピューターサイエンスやICT教育の普及に貢献している組織を対象とした“Google RISE Awards”を、東アジアで初めて授賞するなど世界的に注目を浴びている。「日本のIT界にイチロー並みの人材を送り出す!」を目標に、世界を駆け巡っている。著書に、「ヒーローのように働く7つの法則(角川書店)。

塩田元規 しおた・げんきアカツキ 代表取締役 CEO

1983年島根県出雲市生まれ。横浜国立大学電子情報工学科を経て、一橋大学大学院MBAコース卒業。ディー・エヌ・エー新卒入社、アフィリエイト営業マネージャー、広告事業本部ディレクターを経て、退職後にアカツキを創業。

誰かに賞賛されることは、原動力にならない

塩田 今日の対談は、5つのキークエスチョンを用意しています。
「あなたの原動力は?」「エンターテインメントの力とは?」「教育を/教育で、どう世界を変えられそう?」「社会と企業と学校のいい関係とは?」「ハートドリブンな旅はどこへ向かっている?」——まずは、「あなたの原動力は?」からいきましょうか。

水野 原動力か…。しおくん、どうですか? 南場さん(注:DeNA代表取締役会長・南場智子氏)に言わせると、しおくんはDeNAのこれまでの新卒入社社員の中で一番だったっていう話じゃない。 アカツキは2017年9月に東証一部に市場変更して、企業として第2ステージに行くタイミングだよね。大変なこともたくさんあるだろうけど、しおくんの原動力は何なの?

塩田 昔と今とでは、変わってきてる。大学生の頃にいろいろな経営者に出会う中で、「幸せな会社をつくりたい」と思うようになったんだけど、「幸せな会社を作りたい」気持ちは変わらないけど、最近ではそのために、素晴らしい経営者になるのではなく、「自分を最大限に表現する」ということへのコミットに変わってきているな。

「塩田元規」という存在には当然良い面と悪い面があるんだけど、悪い面を無理やり改善しようとせず、それも含めて自分自身だと受け入れる——自分の「全体性」をいかに発揮していくかを探求し続けるのが、人生だと思うようになって。家の中に閉じこもって、「自分って本当は何者なんだろう」と考えていても、答えなんて出ないじゃない?自分が今できること・興味があることを最大限に表現して、それに対して世の中からフィードバックがあって、自分の成長や進化につながっていく。それを楽しめるようになっている気がするんだ。それって、原動力とは違うかな(笑)。

水野 うーん、どうだろう?

教育に携わる者として、そういうしおくんの気持ちが、どんなところから生まれたのか興味がある。しおくんはどんなふうに育ってきて、何が要因で「名を残さなければ」「生きた証を残さなければ」という思いを強めていったのかな。

塩田 「親父が早くに亡くなったこともあって、昔は「死ぬまでに何か成し遂げたい」という気持ちがとにかく強かったな。世の中に価値を生み出したり、インパクトを与えたりしないと、死んだ後に何も残らない。「いつかいなくなる自分」に対する危機感が強くて、がむしゃらだったね。」

水野 ああ…しおくんは、俺なんかよりも「死」が身近なんだな。それは、やっぱりお父さんのこともあるのかもしれないね。

塩田 「俺の人生は、明日終わるかもしれない」という意識が常にあって。人生って、それが当たり前なんだけどね。ただ消費するだけの人生ではなくて、価値を生み出す側でありたい。たとえ俺がいなくなっても、「世の中にとって意味がある」と言えるものを残したかったんだよね。

それが最近は、もし素晴らしいものをつくれなかったとしても、自分の人生を全身全霊で楽しむことさえできれば、それはそれで素晴らしいんじゃないか、という感覚が強くなってきてるんだ。

水野 どうして変わったの?

塩田 どうしてだろう…。内的な変化が大きいかもしれない。

かつては、何かを手に入れたり、何かを成し遂げたりすることで「周りから承認される」というのが大きな原動力になっていたんだよね。創業当時につくった「人生ロードマップ」にも、目標として「一部上場」と書いていた。

でも、いざ成し遂げてみたら、別にそれで何が変わるわけでもなく、むしろ「ここからがスタート」という気持ちのほうが強かったんだ。周りに承認されるのを目指すより、自分自身が本当に素晴らしいと思えることに向かっていくほうが、モチベーションにつながる。そう気づいたことで、誰かに承認されようと「無理」することがなくなってきたと思う。

謝れるか、任せられるか。第5水準への道

塩田 『ビジョナリーカンパニー』(ジム・コリンズ著)、みっちー(水野さん)も読んだでしょ?同書で言うところの「第5水準の経営者」(編集部注:個人としての謙虚さと職業人としての強さという矛盾した性格の組み合わせによって、偉大さを持続できる企業を作り上げる経営者)でありたいと思い続けてきたんだよね。自分がいなくなっても継続する会社をつくりたいと。

でも、実は俺はずっと第4水準だったんだよね。明確かつ説得力のあるビジョンを持っていて、それに対する実行力や周りからの支持もあるけれど、その経営者が死んだら会社も終わる。ある意味、自身の卓越したリーダーシップに、周囲を依存させるようなスタイルだったと思うんだけど、ここ1~2年でようやく「第5水準」の意識領域に入ってきた感覚があるんだ。一人ひとりが素晴らしい「旅」をすればいい。俺もすごいし、相手もすごいと思えるようになった。みっちーには、そういう変化はあった?

水野 俺は、根本的には大きな変化はないかもしれない。元々「教育を変えたい」という気持ちでスタートして、それは今でも変わってないんだよね。そして、自分が間違ったらごめんと言えて、メンバーと信頼し合って、互いの良いところを掛け合わせながら、ゴールに向かって進んでいるようなチームを作りたかったんだ。自分の弱みを見せられるリーダーって、いいなと思ってた。

塩田 最初から、自分の弱みを見せられた?俺の場合、「これできないんだよね、無理だわ」と素直に言えるようになったのは、起業して4~5年経ってからかもしれない。

水野 それは、しおくんが本当に「なんでもできる」からだよ。俺は、マジでできないから、周りにお願いしますと言うしかない(笑)。なんでも自分でできるものなら、たぶんやっていたと思うよ。

塩田 みっちーの、そういう自然体で、格好つけていない感じはすごいと思う。経営者って、俺みたいなタイプが大半じゃないかな。たいてい、最初は格好つけて、なんでもかんでも全部自分でやりたくなる。でも、みっちーは最初の段階から、いろんな仕事を仲間に委ねていたでしょ。

水野 ある程度ね。起業して3年目の頃に、自分にしかできないことしかやらないって決めたんだ。自分にしかできないことって何かというと、「ビジョンを決めること」「ビジョンをブラさないこと」。あとは、将棋をやっていたこともあって、どの盤面で、どんなふうに人を配置して、どういう手を使って…と、ビジョンを実現するための戦略を描くことも得意だね。まあ、それは他にもできる人がいるから、やっぱり「ビジョンをブラさないこと」が一番かな。

挫折を乗り越えるカギは、弱音を吐ける仲間の存在

塩田 これまで、みっちーが一番キツかったのはいつ?例えば、自分のビジョンと会社のビジョンがずれそうになったりとか。いつも飄々としているから、聞いてみたくて(笑)。

水野 キツかったことはあんまりないかも。たぶん、鈍感なのよ(笑)。起業した当初は「会社の口座残高が2万円」なんてことはザラで、アルバイトに給料を支払うために自分のカードでキャッシングして間に合わせる…みたいなこともあったけど。それが怖かった・苦しかったと思ったことはないかもしれない。

そういう状況を一緒に乗り越える仲間の存在が大きかったと思う。例えば副代表のこもちゃん(注:取締役副社長COO 小森勇太氏)とは、一緒に住んで、ずっと一緒に話しながらやってきたから。しおくんはどうなの?

塩田 俺は、会社の口座残高というより、「人が辞める」とか「組織が崩壊する」みたいなことがキツかったな。これまで、何度かそういう局面があったから。

水野 組織崩壊って?

塩田 社員が20~30人くらいになると、ひとつ目の「組織の壁」に直面するじゃない?マネジメントのケイパビリティを超えて、自分で直接見るのが難しくなる。そういうときに、人材採用の基準がおろそかになって、「カルチャーに合わないけれど、短期的な売上アップに貢献してくれそうな人」を採用したことを発端に、いろんな問題が同時多発的に起こって、創業期からのメンバーが一気に辞めたり…。

あの頃は、夜に自宅で泣いたこともあったよ。そのとき、初めて他の人に弱みを見せた気がするな。みっちーにはこもちゃんがいたように、俺もてっちゃん(注:アカツキ 共同創業者 取締役COO 香田哲朗)がいた。何があっても、てっちゃんになら全部話せる。一人で乗り越えられることって少ないなあと、改めて思ったよ。

塩田 仲間に頼る以外には、「実家に帰る」のがいい。一日だけ実家に帰って、死んだ親父が働いていた小学校の周りを歩きながら、親父と会話するんだよ。それで、自分の名前の由来に立ち戻ったり、子どもの頃の写真を見たりしているうちに、「なんか大丈夫かもしれない」と思えて、戻って来られる。俺、意外とギリギリの状態だったこと、あるんだよ(笑)。

それこそ上場すると、社会的な信用や立場もあるし、色々な意見も出てくる。でも、誰かに言われたことをやろうとすると、会社としてバラバラになってしまうんだよね。だからこそ、自分たちが本当に素晴らしいと思うことにフォーカスすることが重要になると思った。上場1年目は、「早く成果を出さなければ」と焦ったこともあったけれど、「長期的に経営します」「ビジョンからはブレません」と繰り返しメッセージしながら、自分たちがやりたいと思うことにコミットし続けた結果、ここ半年から1年くらいで、ようやく辛い時期を乗り越えた気がしている。

色々な声を真摯に受け止めながらも、俺が信じていること、アカツキが信じていることをやっていけば、株主を含めてみんなにとって良いことが起こると、前よりも確信できるようになったよ。

誰かの人生を良くするために「自分の人生」を使い切る

塩田 みっちーは、なんで「教育」だったの?最初から?

水野 うん。起業することより、教育をやりたいっていうほうが先だった。元々、先生になろうと思っていたからね。いまの日本の中学・高校の教育って、世界的に見たら本当に遅れているんだよね。一斉教育、減点主義、センター試験、新卒一括採用。誰もが、「もっといいやり方があるんじゃないか」と思っている。でも、誰も変えてこなかったし、このままだと今後も変わらない。

人は、一人ひとり違うのに、与えられる教育は一律で、評価基準も画一的。それで自信を失ってしまったり、ひどい場合は自殺してしまう人もいる。大人がつくった教育の仕組みのせいで、可能性をすり減らしてしまう子がいることへの憤りがめちゃくちゃあって。高校時代には、「なんでこの先生に怒られなきゃいけないんだろう?俺だったらもっといい先生になれるし、もっといい学校をつくれるのに」と思ったっていう、ある種の原体験もあったね。

大学で教員免許を取得して、引き続き大学院に通いながら、開成高校で物理の非常勤講師を経験したんだけど、その経験がライフイズテックの原点になった。生徒に愛情を注げば応えてくれるし、彼らの人生をちょっと良い方向に変えていくこともできる。教師ってなんて素晴らしい職業なんだろうと再認識したよ。2年間の講師経験を通じて、「俺の人生、中高生のために使おう」と決意した。

同時に、直面した課題もあって。勉強のことはもちろん、大学のこと、恋愛のこと、旅行のこと…生徒に教えられることは色々あるんだけれど、企業で働いたことがないから、「職業」の話ができないことに気づいた。「何のために物理を勉強するんですか」とたずねられたときに、答えられないんだよね。それで、3年間と期限を決めて、就職することを決めた。

就職先の条件は、社員の成長スピードが速いこと。さまざまな業種の企業に触れられること。それで選んだのが、中小企業の新卒採用コンサルティング事業を手がけていた「ワイキューブ」(当時)。「いまが一番楽しい」と話す中小企業の経営者と接する中で、ビジネスや経営の魅力を感じるようになっていった。ちょうど「キッザニア」をはじめ、教育関連の新規サービスも次々と登場し始めていたタイミングだったこともあり、「先生」としてではなく「会社」という形で教育を変えていくのもいいんじゃないかと考えるようになったんだよね。

塩田 教育、本当に大事だよね。子どもの頃に「○○してはいけない」って教わったことがたくさんあったけど、大人になってみると「そんなことないな」と思うことのほうが多い気がする。さっき、自分の全体性を大事にしたい、良いところも悪いところも含めて自分だ、という話をしたけれど、子どものときは「○○でなければいけない」という発想で、いろんなもの削ぎ落としていた。いまは、それを取り戻すための旅をしているような感覚があるね。

水野 特に日本は、そういう教育をしてきてしまったからね。全体のGDPが上がっていた20世紀はそれでも幸せになれたけれど、いまはそういう時代じゃない。正解がない時代。かつてのトヨタやホンダがそうだったように、ゼロから1を生み出す力が必要で、子どもたちの中にそういう力を育んでいきたいと思っているんだよね。

塩田 教育を、ダイレクトにビジネスとしてやろうとしているのがすごいよね。著名な経営者の名前を冠した学校はよく見る。そうではなく、最初からダイレクトに教育をやるって、かなり難しいはず。みっちーの学校をつくる構想を聞いて、「あ、本気なんだな」と思ったよ。

水野 お金を儲けたいとか、自分自身がこうなりたいっていう欲求はないんだよね。ただ、中高生の可能性を伸ばしたい。たった一人の人生を変えられれば、それでいい。俺らが提供するサービスによって、一人でも子どもが変わってくれようとしたら、それだけで会社をつくった意味はすでにあると思うんだよね。

自分が本当にやりたいことで勝負するほうが、人の思考は深くなる。どうやったら中高生が成長するか、彼らに必要なことは何か、俺が日本で一番考えているって自信あるよ。だから、どんどん新しい事業を思いつくし、新しいパートナーとの提携も決まっていく。

経営者に求められるのは「不合理な意思決定をどれだけできるか」

塩田 前に、一緒にサーフィンのした時にみっちーが言っていて、共感したことがあって。「何をもって成果を測るか」という話なんだけど。上場企業なら、時価総額や売上・利益で測られるのが一般的だけど、それだけじゃおかしいよねっていう議論をしたよね。じゃあ、オックスフォード大学の時価総額って、一体どう測ればいいの?もしライフイズテックから未来のザッカーバーグが出たら…

水野 10兆円の価値があるかもしれないよね。

塩田 そういう、短期では見えにくい価値がある。

水野 100億円をかけてオックスフォードをつくったとして、3年間では絶対に利益が出ない。でも700年続いて、優秀な人材を何人輩出して、どれだけの研究成果が出て、社会にどれだけのインパクトを与えたかを考えると、当然その価値は100億円じゃ利かないはず。

資本主義の歴史はまだ200年で、全然完璧なものじゃない。でも、人ってそんなに深い指標を追えないから、当期純利益や時価総額を見るしかないんだよね。資本主義は間違っていないけれど、現状、それに傾倒しすぎているのは問題。価値があるものには、資本主義にとらわれずに、最適な評価がなされるべきだと思う。

俺、アカツキの「感情報酬」という考え方がすごく好きで。お金だけではない、新しい価値基準をつくりにいっている。そういう時代に、変わってきているよね。

※感情報酬
アカツキは、同社が実現したい社会ビジョンを「ハートドリブンワールド」と呼び、「感情を報酬に発展する社会」ともとらえている。最も重要な対価は感情や心の報酬であると位置づけ、一人ひとりが心の満足に従って活動することによって世界が持続的に良くなり続ける新しい社会を目指している。

塩田 経営者にとって重要なのは「不合理な意思決定をどれだけできるか」なんじゃないかと思っていて。例えば、アカツキが突然「学校をつくります!」と言ったら、短期的には心配の声もあがると思うけど、長期的に見たら価値があると確信をもって言える。そういう判断をどれだけできるかが重要なんじゃないかなと思ってるよ。

水野 それはさ、実は不合理じゃないよね。

塩田 そう、実は合理。見えないだけで。

水野 だからこそ、見えにくくても、それをきちんと説明するロジックはつくる必要があるよね。そのひとつが「インパクト評価」だと思っているんだけど、もうひとつくらい指標があるといい。不合理なものを、不合理なものとして意思決定していくのは胆力がいるから、「不合理に見えるけれど、実は合理です」と言える方程式をつくることが重要だと思う。

※インパクト評価 事業が対象社会にもたらした変化(インパクト)を精緻に測定する評価手法。

塩田 「非合理に見えることをやっているけれど、上場している」というのが大事だと思っていて。アメリカでは、長期的目線で社会的に意義がある事業をしている企業のほうが、株価が上がるというデータがある。「上場していること」と「社会的には意義があるけれど、利益は下がるかもしれない事業をやること」は、両立できるはずなんだよね。俺たちはこういうことをやっていて、短期的に見れば株価や利益が下がるかもしれないけど、長期的に見ればちゃんと上がっていく——それを証明したいと思っている。

水野 さらに、それが事業ポートフォリオの形になっていて、売上が徐々に上がっていくような仕組みになっているべきだよね。これは、ポスト資本主義をつくっていく上で重要なイノベーション。われわれの世代はそこにチャレンジしていきたいよね。やろうよ!

塩田 やろう! 少し前に、「30代の俺たちって、ちょうど『間』の世代だよね」という話をよくしたよね。

急速な経済成長を経験したバブル世代でもないし、インターネット登場以降の時代に生まれた10~20代でもない。かつての子どもにとっては、自分の半径数百メートルの人たちのあり方が“正解”だったじゃない?でもいまの10~20代はインターネットを通じて「こんな生き方アリ!?」という多様なあり方にすぐに触れることができる。

俺たちの世代こそ、これまで重視されてきた資本主義の指標と、これから生まれてくる新しい指標をつなぐ存在になれるだろうね。

 

後編へ続く

映像:大倉 英揮  構成:鶴岡 優子