満月の夜は眠れない!?世界三大レイブ「フルムーンパーティー」
2018.07.04
「LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY」は、世界一周しながら各地の祭りやフェスを体験して、YouTubeやSNSで発信するプロジェクト。
旅をしているのは、この記事を書く僕「お祭り大好きKENSHI」。そして「映像クリエイターKAZUKI」の異色の二人が組んだユニットです。
RAW(ロウ)というチーム名で、2018年4月7日に冒険へと出発した僕たちは、アカツキのサポートを受けながら、元気に世界一周の旅を続けています!
一ヶ国目のタイの祭り「ソンクラーン」に参加した僕たちは、その後、パンガン島へ。この島はタイランド湾の1つの島で、タイ語では「Ko Pha Ngan(コ・パンガン)」とも呼ばれています。
僕らがパンガン島にやって来た理由は、世界三大レイブ(野外の音楽パーティー)の「フルムーンパーティー」があるから!!
そう、このLIVE ENTERTAINMENT JOURNEYプロジェクトで取り上げるのは、世界の「祭り」と「エンターテインメント」。今回はタイ、パンガン島での熱狂的な夜のエンターテインメント「フルムーンパーティー」のエピソード。
ここだけの熱気を、KAZUKIの映像で感じて欲しい!
満月の夜。フルムーンパーティーへと出発!
パーティー前日、僕らは泊まっていたゲストハウスのオーナー、ローリーに「フルムーンパーティー」への行き方を聞いてみました。
KENSHI:「どうやって会場まで行けばいいの?」
ローリー:「そこらへんでタクシーを拾えば、相乗りで100バーツくらいで乗っけてくれるよ」
不安を感じながらも僕らは宿を出た。とりあえずストリートに出てみたら、1分も経たないうちに後ろからバンがやって来ました。
「You go to full moon party?」と運転手が食い気味に質問してくる。「YES!How much?」と聞くと、1人100バーツ!ローリーが言ってた通り。
すぐさまバンに乗り込み、会場の「ハードリンビーチ」へ向かう。時間は夜の10時半。
「フルムーンパーティー、いったいどんな景色が待ってるんだ…⁈
会場に到着すると、空間全体がネオン色。そして、ボディーペイントの店がずらり。ここにいる人たちは全員フルムーンパーティーが目的。人の流れに沿って歩いて行きます。みんなボディーペイントで体が蛍光色だらけ。そんなピカピカした人たちに着いていきます。
さあパーティーは目の前。いざ、行かん!
眠らない夜の準備を始めよう!
時間は夜の11時過ぎ。
1人100バーツを払い、入場許可証のリストバンドをつけ場内に入ります。
「とりあえず飲もうぜ!」ということで、僕たちはフルムーンパーティー 名物「バケツカクテル」を購入。
これはアルコール原液(ウイスキーやウォッカ)とジュースもしくはレッドブルをバケツにぶち込んだ飲み物。ストローがついてきますが、もちろん豪快にバケツに口をつけるのもOK。300バーツを割り勘で購入。相場は200~400バーツでした。
次にやるのは、ボディーペイント!200~300バーツ払って専門の人にかっこいいデザインをお願いすることもできますが、オススメはセルフペイント。だって、自分たちでした方が楽しいじゃん!
立ち並ぶ服屋さんのレジ前に行くと、実はセルフ用のペイントが安く売られています。
僕らが行ったお店は蛍光塗料1色20バーツ。
「4色買ったら筆は1本タダでいいよー!」とのこと。筆は1本10バーツ。
「4色買うから筆は2本つけてー!!!!」と交渉。
たかが10バーツの筆かもしれないけど、値段交渉はバックパッカーにとって、めちゃくちゃ大事。
さてペイントだ!
僕の顔とお腹には、ボディペイントで「祭」の文字を描いてみました!
会場を進むにつれ、音楽のボリュームがどんどん上がってきた。「フルムーンパーティー」の本会場は今度こそ目の前。爆音が生まれる場所の景色はどんなものだろう。ドキドキする!!行くぞーー!!
パーリーピーポーの宝石箱⁉︎
今までコンクリートを踏んでいた足が、砂に触れた。本会場である「ハードリンビーチ」でまず目に入ってきたのは、舞い踊る大勢のパーリーピーポー!!
踊る、音楽、踊る、音楽のオンパレード。みんな踊って、飲んで、有名な曲では一緒に歌っている。三大レイブと呼ばれる理由が十分にわかる熱気が強く伝わってきた!客層は欧米人が多め。音楽の爆音が身体全体を包んで振動させる感じで、音から逃げることはできない。
実は行く前、「フルムーンパーティー?大きめのクラブイベントでしょ?」ぐらいに思っていたのだけど、想像していたより圧倒的に規模が大きい!渋谷スクランブル交差点くらいの単位で密集した人々の集団が、右側にも左側にもずーっと続いている感じ。
現在は1万人を超える規模になった「フルムーンパーティー」ですが、はじまりは1990年代。満月の夜にビーチで開いた1000人規模のDJイベントから発展したらしい。
男なら「炎の縄跳び」を跳べ!
深夜2時ごろ。火がついた縄を回している集団がいて、それを取り囲むように人だかりができていました。
「フルムーンパーティー」に炎の縄跳びがあることは聞いていて、絶対やったろう!と決めていました。とはいえ、いざ目の間に燃え盛る火の縄をみると、恐い。
いや、めっちゃ恐い!
挑戦者たちは火の縄が体に当たり、足に絡まったりしています。
熱そう!!
でも、跳んだ人は、恐怖心と達成感が混ざったような興奮した顔つきで去っていきます。ここまで来て跳ばなかったら、絶対後悔する。僕は、この炎の縄跳びの挑戦者に名乗りをあげました。
「KAZUKI、撮影よろしく!」炎を前にKAZUKIのカメラのチェックも完了。残り少ないバケツカクテルを一気に飲み干し、爆音の中、僕は炎の中へ飛びこみました!
「Fuuuuuuuuuuuu!」
炎の輪の中に飛びながら声をあげると、囲んでいるみんなが「Yeahhhhh!」と返す。
大勢の人の熱狂を全身に感じて、こんな生々しい体験をする。これが、僕らが大好きな時間。まさに、LIVE ENTERTAINMENT JOURNEYな瞬間。
うまく飛べるかどうかは、実は正直あまり関係ない。誰かが飛び始めたら、挑戦者が次々に縄の中に入ります。そして、誰かがミスしてしまうと、縄は回らず真ん中へ。つまり、誰かがミスしたら連帯責任でみんな炎に当たってしまうんです。
僕は、何度か炎にあたり、足は真っ黒。そして少しの火傷。でも、なんの後悔もない。ちょっぴり痛いけど(笑)。
「フルムーンパーティー」には、この炎の縄跳び以外にも、いろんなアトラクションがあります。ウォータースライダー、鉄棒パフォーマンス、ファイヤーリンボーダンスがありました。僕はもちろん、全部参加。
「ダンス」ってむずかしい!!
アトラクションをひと通り体験した後、高台にあるダンスゾーンを発見。
流れる音楽のメインは洋楽、そして場所によってはトランス系のミュージックが流れていました。
ジャスティン・ビーバーなどのよく聞く曲もあれば、知らない曲もあった。でも、知ってるかどうかはあまり関係ないように思えた。だって、音に乗って踊っている参加者の姿がとにかく楽しそうに見えたから!
僕はダンスのお立ち台に乗ってみました。みんなの目が僕に集まっている気がして、気持ちが高ぶってくる…!
しかし、なぜだか踊りづらかった。ものすごく、欧米人達の踊りがうまく見えるから。というか、踊りというよりは、体をビートに合わせて刻み、揺れている感じ。滑らかで、うまい。
欧米人がダンスが上手く、日本人は比較的リズム感がないってのはよく聞く話。欧米では「プロム(高校生のダンスパーティー)」などがあり、ダンスにふれる習慣がある。それに比べて日本では、ダンスをする機会が少ない。そんな理由があるのかもしれない。
僕は、どうすればカッコよく踊れるのかわからなかった。音楽のリズムに合わせ体を動かしているけれど、周りと比べると自分がぎこちなく感じて…なんか難しい。音楽にノリ切れない。 しかし、そうやって頭で踊っていることが、そもそも間違いなんじゃないか…。気持ちよく踊る欧米人を見てると、誰も人の真似なんかしていない。彼らは周りの目など一切気にせず、自分の世界に入りきって踊っているから。
お祭り男を名乗っている僕だけど、この時、引っ込み思案で周りと比較する自分がいることに気がつきました。
ビーチで延々と流れ続ける音楽に、ただ身をまかせる。そこに正解、不正解はない。だって今、ここにあるのはそれぞれの世界だけだから!
彼らの持つ世界観に気づいた時、なんとなく僕も体が軽くなった気がした。 僕は爆音で流れる音楽を、自分なりのやり方で吸収し、感じるままに踊ってみました。
僕のダンスが周囲からどう見られていたかはわからないけれど、ここでは人の目を気にするより、自分らしく「フルムーンパーティー」を楽しむのが正解!
パーティーも夜明けを迎えて
朝の6時。いつの間にか辺りは明るくなっていました。朝日がチラリと顔をのぞかせています。
びっくりするほど時間が早く過ぎた「フルムーンパーティー」。1万人を超える参加者はどんどん減っていき、夜は大量の人で見えなかったビーチの端が肉眼で見えるほどに。それでもまだ、2000人くらいは残っています。
まだ音楽に酔いしれている人もいれば、ビーチで寝ている人も。大半の人はビーチに座り、朝日を眺めています。
僕らも静かに朝日を眺めました。そこは、夜通し爆音が流れていたとは思えない神秘的な時間がゆっくり流れていました。
「今日も、めいっぱい生きたなあ。」
朝の光が、夜の間に冷えた体を温め、心地よさと同時に絶対に抗えない強烈な睡魔を連れてきた。
「アフターパーティー」という朝のパーティーに残る人たちもいましたが、僕らの答えは1つ。「帰って寝よう(笑)」。
沈みゆく朝日に別れを告げ、およそ10時間もの時を過ごしたビーチを背に、僕らは帰った。
フルムーンパーティーの楽しみ方
眠らないお祭り「フルムーンパーティー 」。そこにあったのは、延々と流れる音楽と、1万人を超える人々。そして海に浮かぶ満月。
これから参加する人に伝えたいのは、この「フルムーンパーティー」を楽しむにはコツが必要ってこと。それは、「積極的に参加する」ことと「周りを気にせず自分が楽しむ」こと。この2つができれば最高に楽しいでしょう。
実は、参加する前には、「欧米人が多いフルムーンパーティーでは、日本人の僕らは相手にされないかもしれない」と聞いたこともありました。
しかし、どうだろう。
火の縄だって鉄棒だって、僕のバカさに笑ってくれた人が少なからずいました。「やめろ、おりろ」と言われることもなかった。これは楽しんだもん勝ちだ。
「積極的に参加すること」
「周りを気にせず自分が楽しむこと」
この2つは「フルムーンパーティー」の楽しみ方、というだけではなく、きっと「人生」や「旅」を楽しむ上でも大事なことではないかと思っている。
一度きりの人生、積極的に、そして全力で楽しんでいきたい。
それを気づかせてくれた「フルムーンパーティー」に感謝!
LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY、次はイギリスへ向かいます。
文:KENSHI 映像・写真:KAZUKI
「LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY」は、Youtubeなどで配信しています。ぜひ、みなさんもRAWの二人と一緒に、熱いエンターテインメントを体感してください。
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