代表 戸塚 ✕ 副社長 山口対談:コーポレートロゴ刷新を契機に語る、新生アカツキゲームス経営のこれまでとこれから
2023.12.26
2022年4月にアカツキゲームスは母体である株式会社アカツキから、ゲーム専門の事業会社として分社し、ゲーム開発・運営に特化・最適化できる組織や制度づくりを進めてきました。新たな挑戦を続ける中で、私達の価値観や思想をユーザーやパートナーの皆様、社員に伝えることができたらと考え、コーポレートロゴの刷新を決定いたしました。その背景やロゴ制作を通じた会社経営への思いを、代表取締役社長の戸塚と副社長の山口よりお話させていただきます。
戸塚 佑貴 Yuki Totsuka株式会社アカツキゲームス 代表取締役社長
千葉県出身。上智大学卒業後、黎明期だったソーシャルゲーム大手企業に新卒入社、その後創業3年目のアカツキに2012年入社。スマホゲーム市場黎明期より、プロデューサー・ディレクターとして複数のゲームプロジェクトの立ち上げを担当。2018年よりアカツキ社執行役員 、2019年よりアカツキ社取締役(現任)としてゲーム事業全体の執行に取り組み、2022年4月アカツキゲームス代表取締役社長就任。
山口 修平 Shuhei Yamaguchi株式会社アカツキゲームス 執行役員副社長
大手ゲーム開発企業に新卒入社後、国民的RPGシリーズのコアメンバーとして活躍。2014年アカツキに入社。トップセールスを記録した複数の著名IPタイトルや、自社IP『八月のシンデレラナイン』『トライブナイン』のプロデューサーを歴任。2022年よりアカツキゲームス執行役員副社長就任。プロデューサーとして現場を見ながら、全社のポートフォリオ戦略の立案・実行も担当。
デザインコンセプトは「情熱」と「多様な個性」
ーロゴで表現されている思いや意味を教えていただけますか。
山口 形としては、アカツキゲームスの頭文字である、大文字のAをモチーフにしています。この形は、中期経営ゴールの「日本最高峰の開発力と運営力で日本発グローバルヒットを生み出す」にもあるように、「世界へ突き進む」強さも表現しています。
山口 カラーリングについても、中心にある赤に「情熱」「突破力」のような意味合いを込めていて、そこを出発点に、異なる多様な個性が集まり、力を合わせることでさらに高みへ向かう、ということを表現しています。周囲のパーツはカラフルなだけでなく、よく見ると太さもバラバラなんです。
戸塚 この「多様な個性」を表現する部分は僕もとても気に入ってます。最初は均等な太さのデザインで進んでいたんですが、山口さんが「様々な個性を表現するために、不揃いな形にするのはどうか」と提案してくれたんですよね。一つひとつは不揃いな形、異なる色なんだけど、全体としてまとまっている。それが、とても僕たちらしいというか、集団としてのアカツキゲームスをよく表しているなって。
ーカラフルなマルチカラーは、グループのロゴとも共通点がありますね。
戸塚 はい。実を言うと、元々は思い切ってワントーンでいこうと思っていたんです。リスタートの意味も込めて全く異なる印象にしようと、ミッションの一部である「Whyを込めたゲーム」、つまり「魂や情熱を込める」という部分を強調し、最初は赤一色で検討を進めていました。ゲームでも赤は「火力(攻撃力)」のような意味があり、力強さも表現できますしね。
戸塚 でも、検討を重ねれば重ねるほど、僕らがこれまで大切にしてきた「多様な個性」の協働はとても重要なのではないかと。特に僕らの事業である運営型ゲームは、バックグラウンドや性格が異なる専門職同士が協力して、答えのない体験を創り上げる。さらにその製品を5年10年とサービスとして発展させる。とてつもなく難しいことにチームで挑戦しています。個性豊かなばらつきのある、各スペシャリストたちが、尊敬しあい、力を合わせて高め合える会社にしたいと、改めて思いました。
山口 魂を込めてコンテンツを作る能力や姿勢と、コンテンツを愛し仲間を尊敬する姿勢を両方追求していく会社にしていきたいという思いを随所に込めて制作しました。
山口 これまで僕らが作ったゲームをプレイしていただいてるユーザーの皆さんが抱いてくださっていたアカツキのブランドイメージの良いところは捨てずに継承しつつ、アカツキゲームスらしさも表現できたんじゃないのかなと思っております。
最高のゲームタイトルを創るために大切にしたい価値観の体現
ー製品発表会では複数のゲームタイトルおよび次世代ゲーム開発基盤が公開されましたが、ロゴに込めた思いや価値観は、これらのプロジェクトにもすでに反映されているのでしょうか。
山口 はい。タイトルによって座組は異なりますが、社内・社外問わず様々な異なる個性が集まって、ミッションに掲げている「日本最高峰のゲームタイトル」を創ることが実現できていると思います。
戸塚 その1つ目は「レスレリアーナのアトリエ ~忘れられた錬金術と極夜の解放者~」ですね。協業先であるコーエーテクモゲームス社は、前身となる株式会社光栄から数えて40年以上の歴史をもったゲーム業界の偉大な先駆者で、ゲーム開発に卓越した経験・ノウハウをお持ちです。特に、3Dのキャラクターを扱う一線級の方々との協業は、当社にとっても刺激的で、多くの学びを得る機会となっています。
山口 当社はモバイルゲームに特化し、ユーザーの皆さんに長期にわたってゲームを楽しみ続けていただける運営力を強みとしてきました。両社の強みを掛け合わせ、短い開発期間でも、「これは勝負できる」と感じられる高品質なゲームのリリースに繋げることができています。
戸塚 同じく協業タイトルである「魔女のふろーらいふ」についても、ネットイース社のグローバルな視点と豊富な開発力、当社のキャラクターや物語を生み出す力が掛け合わさり、今までになかったチャレンジが実現できていると感じています。
山口 「トライブナイン」ではプロジェクト開発当初から、業界最高水準のハイグラフィックス3D表現やアクション性を取り入れたゲームデザインなど、高い目標を掲げて取り組んできました。プロジェクト立ち上げ時の我々の実力を踏まえた現実的な目標にするという考え方もありましたが、結果的にはこの目標に共感してくれた優秀な人材が各所から集まってきてくれて、自信を持ってお届けできる高いクオリティのゲームに仕上がりつつあります。
山口 その好循環の中で生まれたのが「プロジェクト暁」という次世代のゲーム開発基盤です。「トライブナイン」プロジェクト、および分社によるゲーム開発に最適化した組織開発の過程で、多様な専門人材を受け入れられる会社としての素地をつくってきました。その結果、高クオリティ・ハイスピードな開発をするための、戦略的かつ本質的な取り組みを行うという選択ができるようになったんです。
山口 「プロジェクト暁」は、セルルック3Dを用いた高品質なグラフィックのゲームをモバイル端末上で軽快に動作させることができ、後続のプロジェクトで活用できることを前提に開発されました。チーム組成も含めて1年足らずという短期間の中で取り組みましたが、我々がこれからフォーカスしていくジャンルであるRPG・アクションRPGゲームに転用できる実用的な成果が出せました。この基盤をベースとした次のゲーム開発がすでに決定、非常にスムーズに開発が進行しています。
戸塚 当社は創業以来、キャラクターの魅力を引き出したゲームで実績を重ねてきましたが、それを現代でも通用する水準に強くバージョンアップさせる必要があると感じていました。プロジェクト暁では「キャラクターの魅力を極限まで引き出す」ことも重要視しています。このような「アップデート」の思いも込めて、プロジェクト名には当企業グループ名の“暁(アカツキ)”の冠をつけています。
日本最高峰のゲーム企業へ向けた、最高の環境を創る
山口 こうして振り返ってみると、多様な個性との協働が多彩なポートフォリオや安定した開発基盤をもたらし、結果的に新生アカツキゲームスとして大変良いスタートをきれたんじゃないかなと感じています。
戸塚 自分たちが信じていることや大切にしていることが組織やプロダクトに繋がり、そのプロダクト自体も多彩で素晴らしいものが生まれつつあること、先日の製品発表会を通じて、新たなスタートが切れたことをやっとみなさんにお見せできる形になり、とても嬉しいですね。とはいえまだスタートを切ったばかり。日本最高峰の運営ゲーム企業になるべく、これからも変化と挑戦を重ねていきたいと思っています。
山口 そうですね。やはり僕たちはゲーム会社ですから、面白いもの、ユーザーの皆さんに楽しんでいただけるゲームタイトルを出すこと以上に語ることができないと思うんです。「世界中の人々がわくわくする面白いもの」を本気で創る。これはこれまでもこれからも変わりません。名実ともに最高峰のゲームデベロッパーになるため、開発も運営も、最高の環境が整いつつあります。時代、産業、技術の変化…これらに真っ向から向き合い、世界へ挑戦する旅路を共に歩んでくれる仲間が増えていくことを、心待ちにしています。
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