世界一周の旅。水かけ祭りで邪気を吹っ飛ばせ!(タイ篇)
2018.06.22
「LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY」は、世界一周しながら各地の祭りやフェスを体験して、YouTubeやSNSで発信しているプロジェクト。これはその第1カ国目であるタイ「ソンクラーン」の体験レポートです。
最近はSNSでなんでも知ることができる時代だけど、世界各地で行われている祭りやフェスの「生の熱狂」は、日本にいると実は知らないことが多い。たまに、テレビ番組で取り上げられるけど、もっと以外にももっと面白くって熱狂しちゃう体験が世界にいっぱいあるはず。そう思って、僕らはカメラをかついで、世界一周の旅に出ることにしました。
旅をするのは、この記事を書いている僕、お祭り大好きKENSHI。
そして、映像クリエイターKAZUKIの二人のユニット。
僕、KENSHIは祭りを実際に体験したり、こうして記事を書くのが担当。
KAZUKIは祭りの様子を映像で表現するのが担当。
異色の二人が手を組んだRAW(ロウ)が僕らのチーム名。
僕らは、まだまだアーティストとしては粗削りかもしれないけど、とにかくトライの連続!熱い気持ちだけはいっぱい抱えて、2018年4月7日、成田から旅立ちました。
最初の訪問国はタイ!そして祭りはソンクラーン
「LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY」の最初の訪問国はタイ。
最初っから飛ばしまくりで、世界の熱狂を届けるぞ!とアツい気持ちで、バンコクに到着しました。
なぜ、僕らが最初にタイを選んだか言うと、それは去年体験した忘れられない祭りがここで行われるから。
それは、「ソンクラーン(Songkran)!」
そう!水かけ祭りです!!!
バンコクの街中が、
水!
水!!
水!!!
とにかく、水!!!でいっぱいになる祭りです。
ソンクラーンをひと言で上手く表わせないのだけど、体験するとこれがめちゃくちゃ楽しい!前回の参加では、カメラ機材の心配をしてビクビクしながらの参加だったけど、
今回は防水対策も万全。ギリギリまで攻める覚悟で参戦しました。
「一眼レフ壊れるんじゃねえか!?」という恐怖と戦いながらKAZUKIが撮った、僕らの「ソンクラーン!」。ぜひ、画面越しの熱気に心踊ってほしい。
LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY タイ「ソンクラーン」
映像制作:KAZUKI(制作秘話はこちら)
お清めの儀式だったソンクラーン
日本でも水かけ祭りとして知られている、タイのソンクラーン。実はもともとは祭りではなかったそうで、タイの「旧正月」を意味する期間の名称。4月13日から15日が祝日になっています。
そもそもソンクラーンは、年輩者への敬意を込めて手にお水をかけたり、仏像や仏塔にお水ををかける、といった「お清め」や「帰郷」の意味合いが強かったのだそう。そう、昔は人に対しては、「手」にだけ水をかけていたようです。
ではなぜ、水をかけまくる祭りになったのか?という疑問が残るんですが、ソンクラーンがこんな風に水かけ祭りへと変化していったのは、タイの国民性が関係しているようなんです。
タイの人は、とっても陽気でお祭り好き!
ん??僕と似ている??(笑)
まあそれは置いといて、ソンクラーンは旧正月なので、新年を意味します。
そこで、新年の邪気を吹っ飛ばせ!!!という意味で、若者を中心に全身に水を掛け合うようになったみたい。時代の変化とともに、ソンクラーンはお祭りの意味合いが強くなっていったんですね。もともと神聖な儀式だったソンクラーンがお祭りに変わってしまったのかー、と少し残念に思いそうですが、
Don’t worry!
実は、ソンクラーンにはしっかりと昔からの「お清め」の伝統的な風習も残っていて、カオサンロードの真ん中になんと「仏壇」が置いてあり、みなさん並んでゆっくりお水をかけているんです。
僕らはこれから世界の祭りやフェスを体験していくわけだけど、お祭りの歴史を少しでも知ってると体験の深みも変わる。観光客としての旅ではなく、現地の人の思いや歴史なんかも、知って、話して、その上でみんなと一緒に体験する。それがすごく大事だなって思っていて。せっかく体験するなら、現地の人の思いをしっかり受け止めたいと。僕らは、ソンクラーンを体験するバンコクで、つくづくそう実感したんです。
最高の熱気を味わうならカオサンロード
僕らはよく旅人からも情報を集めるんだけど、みんなに聞くとソンクラーンが激アツな地は「バンコク」か「チェンマイ」ってことらしい。
それで、今回、僕らはバンコクのカオサンロードで水かけ祭り参戦を決意!カオサンロードは、バックパッカーの聖地と呼ばれるほどバンコクでは有名な場所。
ソンクラーンでびしょ濡れになって、みんなとギュウギュウ、カオスな環境を楽しみたいなら、カオサンロードがおすすめ!
カオサンロードの真ん中では、高台みたいなところからウォーターレディ(僕らが勝手に名前をつけた、水をかけてくる女性)が水を噴射しまくっている!
僕は、このカオサンロードの盛り上がり、熱気は大好きだ。人が多すぎて身動きは取れないけども、みんなめちゃくちゃ楽しんでいる。
目が合うと、そこからめちゃくちゃな水かけがスタート。
僕も負けじと水をかけまくる。 熱いタイの日ざしの中で浴びる水は、とても気持ちがいい。
水でっぽうがすごく大事な理由
水でっぽう、これ、ソンクラーンではとっても大事!!!
水「かけ」祭りと言われるくらいなのだから、水をかける道具が必要。
道具はいろいろあるけれど、一番スタンダードで一番楽しめるのはやっぱり水でっぽう!
もし、水でっぽうを買うのがもったいない、という方には、ペットボトルのキャップ部分に穴を開ければ簡単自家製水でっぽうの出来上がり(笑)。
もちろん、水でっぽうがなくてもソンクラーンを楽しむことはできます。
だけど、それだと水をかけられっぱなしになってしまう。自分から水をかけることによって相手も臨戦態勢に入り、水かけバトルがヒートアップ!
水をかけ、かけられの関係があってこそのソンクラーン。
だから、コミュニケーションのためにも、水でっぽうはやっぱり必要なんです。
小さい水でっぽうなら100~150バーツ(約350円~500円)、大きいサイズなら
250~350バーツ(約900円~1200円)で売っています。
水でっぽう売りのおばちゃんに値段交渉するのも、ソンクラーンの楽しいところ。
実は、僕は去年のソンクラーンは「バケツ」で参戦。
なぜ、バケツか・・・?それは、ただ、目立ちたかったから(笑)!
しかし、バケツには壊滅的なデメリットがあるんです。
そう、バケツは一回しか水をかけれない・・・。
大声でカウントダウンをしながらバケツに入れた水を思いっきり頭からぶっかける 周りの歓声に少し気持ちよくはなるものの、1回かければもう終わり。その都度、水を補充しに帰らなければならない、「バケツ」作戦。水でっぽうだけでなく、目立ちたい人には「バケツ」作戦もおすすめです。
田舎のソンクラーンは別世界
タイのソンクラーン、実は地域によって開催される期間が違います。
そのことを教えてくれたのは、地元で出会ったおじちゃんでした。
おじちゃん:「少し離れたところのソンクラーンも面白いから行って来い!」
KENSHI:「どこであるの?」
おじちゃん:「パパダン!」
KENSHI:「パパダン??それ、いつあるの⁈」
おじちゃん:「4月22日!とりあえず82番のバスに乗ればいける!」
KENSHI:「まじか!行くわ!!!」
そんな感じで、地元のおじちゃんがとても興奮気味に伝えてきたので、
場所はよくわからなかったけど、僕らはパパダンという街のソンクラーンに行くことに決定!
詳しく調べてみると、パパダンとおじちゃんが言っていたのは、日本語でプラプラデーン郡というタイ中部の場所でした。
4月22日、KAZUKIとともにパパダンに行ってみると、現地人以外はほぼいない田舎町。英語も全く伝わらない!ローカル感マックス(笑)
いつ、水かけ祭りが始まるのかなと待っていると、水が道路脇から噴射されてきた。ステージから爆音が流れ始める。パパダンのソンクラーンも、基本的にはカオサンロードのソンクラーンと一緒。水でっぽうの水かけ合戦と爆音のコラボレーションです。
しかし、夕方になると、交通規制が入り、パレードがスタート!
ミス・ソンクラーン(綺麗な女性たち。これも僕らが勝手に命名)が、めちゃくちゃきらびやかな乗り物から手を振りながら、ゆっくりと道を渡る。
その間には子ども達が行進マーチ。
そして僧侶が上から水をかけ、かけられた人は手を合わせ、拝んでいました。
たくさんの観衆が見守る中30分近く続いたパレード。
「祭り」というよりとても神聖な雰囲気で、ソンクラーン伝統的な一面を僕らは強く感じることができました。
これがフィナーレか!と思いステージの方に戻ると・・・、めちゃくちゃ盛り上がってるぅうう(笑)!
ソンクラーンの熱狂的な「祭り」要素はカオサンロードとパパダンは同じだけど、ソンクラーンの伝統的な面や、ローカル感を味わいたければ、やっぱり田舎町のソンクラーンがおすすめです。
そして、個人的な感想だけど、カオサンロードよりもパパダンの方がごちゃごちゃしてなくて、街の人たちのあたたかさを感じました。
ダンスしている子どもたちとは、一緒に踊る。屋台のご飯を買えば、僕らの違う国の顔になぜかにっこり。
一人ひとりとゆっくりと盛り上がれる感じ!
カオサンロードでは言われることのなかった「Welcome to Thailand!」。
ここプラプラデーンのパパダンで、僕らはこれを何度も言われた。きっと日本人がくることが珍しいんだと思う。
それでも、このローカルな人のあたたかさは、旅人の僕らにはとても心地が良かった。
笑顔の祭り!SONGKRAN!
ソンクラーンは、水をかけ合うバトルで、冷たい水をかけられて「さむっ!」ってなったり、目に水が入って痛くてちょっと怒りそうにもなるわけだけど、それでも最後は、「HAPPY SONGKRAN!」でみんなハグ。
みんなで楽しんで、みんなで「旧正月」という祝いの気持ちを共有する。
そこに国籍や肌の色は関係ない。
その場にいる全ての人がびしょ濡れになって、普段の生活では経験できない熱気を、喜びを、分かち合う。
バスの乗客に対してもおかまいなし。
カオサンロードを離れた、いつもは静かな通りでも、ソンクラーンの時だけは、笑いながら屋台のおばちゃんがバケツに入った水をぶちまけてくる。
そんな風景を見ていると、ソンクラーンはタイの国をあげてのお祝いごとなんだなってすごく感じる。
そして、人が大好き、お祭り大好きな僕KENSHIにとっては、この空間がとても心地よかった。
こんなお祭り、日本じゃできないだろう。
「微笑みの国」と言われるタイだからこそ、寛容でお祭り好きな国民性があるからこそ、きっとできるお祭りだ。
少し雰囲気は違うとはいえ、カオサンロードも、プラプラデーンも、みんな「笑顔」で輝いていた。おじちゃん、おばちゃん、子供、若者、みんなが笑顔だった。
国をあげての「笑顔のお祭り」に参加できたことを、僕らは心からうれしく思ってる。
LIVE ENTERTAINMENT JOURNEYのスタートを勢いづける、最高のお祭りになった! 僕らを快く受け入れてくださった、タイのみなさん、本当にありがとうございました。
LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY、次はタイのパンガン島に行きます。
パンガン島で開催される、眠らないパーティー「フルムーンパーティー」を体験してきます。次のレポートを楽しみにしていてほしい!
文:KENSHI 映像・写真:KAZUKI
映像担当 KAZUKI’s VOICE
撮影は開催期間の4日間。
この4日の間、ソンクラーン映像を制作する上で最優先、最重要だったことは、映像の構成でもなく、撮影するスポットでもなく、カメラを守り抜くことでした。 ビニール袋でカメラを自作防水ハウジングを作る、という節約術でなんとかカメラは大丈夫でした。
そして、このソンクラーンの映像を創る上で最も自分の中で大事にしたかったのが「昔と今」というテーマ。ソンクラーンは由緒ある祭りであるということ。ただの水をかけ合う楽しい祭りではないということを伝えたかった。大胆に変化した昔と今が共存しているのがこのソンクラーンの面白さ。それを追体験しているKENSHIをカメラでおさめたかった。いつもと変わらず祈りを捧げる人々、その日を思いっきり楽しむ人々、それらが混ざり合う時間を形にしたいと思いながら撮影をしました。
このような祭りでは、いつどの瞬間にその時間が作り出す心が躍るような一瞬に出会うかわからないので、休憩しながら長丁場の撮影。かなりハードだったこのソンクラーン。でも、カメラ越しに「微笑みの国」と呼ばれるタイ王国を象徴するような多くの笑顔に出会い、「微笑みの国」はタイの国民性の事だけを指しているのではなく、ソンクラーンのような祭りで、国籍や年齢は関係なく多くの人々が笑顔になり人生を豊かにするところに所以があるのだと、そう強く感じました。
「LIVE ENTERTAINMENT JOURNEY」は、Youtubeなどで配信しています。ぜひ、みなさんもRAWの二人と一緒に、熱いエンターテインメントを体感してください。
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