VOICE Akatsukiエンターテインメントで未来を振動させる、アカツキのWebマガジン

FEATURE

シゲキ・ヒラメキ アカツキの朝活

世界と自分をつなげよう。「アカツキ流 朝活」

2019.01.17

創業以来、朝活を大切にしてきたアカツキ。日常的にメンバーが刺激し合う朝の会は名物になっています。今回は、ちょっと特別な朝会のお話です。「各界で活躍している方をゲストに招き、インスパイアされよう!」、「外とつながり、考えを深めよう」というコンセプトのもと、 人事企画室の主催で約40人が参加しました。

20件以上の新規事業を経験してきた「日本最大のペットTECHベンチャー」PECO 代表取締役 岡崎 純さんと話そう

この朝会は、PECO 代表取締役の岡崎さんとアカツキCEOの塩田が前職が同じ会社だったこともあり、実現したものです。

PECOは「世界中の “うちの子”に、永く幸せな暮らしを」というミッションを掲げ、ペットに特化した事業を数多く手がけている日本最大のペットTECHベンチャー。月間1,000万人が利用する国内最大級のペット専門メディア「PECO」は、ペット動画をはじめ、“うちの子”に関するあらゆる悩みを解決する情報まで、幅広く配信しています。これが日本のみならず中国でも爆発的な再生回数を記録。他にも数々のペット向けサービスを手がけ、まさに破竹の勢いで成長中です。

生まれたときからペットと暮らし、小学校では飼育係・飼育委員長を務めたほど動物好きの岡崎さん。現在もワンちゃん、フェレットとの暮らしを楽しんでいるとのこと。
PECOの創業についても、「すべての始まりは“うちの子”のため」だったと語ります。ペット事業を大成功させたのは、岡崎さんがIT企業で磨き上げてきた新規事業の知見のみならず、このパッションがあってのこと。

創業から4年目となるPECOでは、自社で手掛ける新規事業の8割が成功しているといいます。その秘訣は何なのでしょうか?
同じように新規事業を多く手がけるアカツキのメンバーとしては、ぜひとも教えていただきたい!そんな意気込みでお話をうかがいました。

PECO 代表取締役 岡崎 純 /JUN OKAZAKI

東京工業大学大学院(生命理工学研究科専攻)修了後、2010年株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。EC・メディアの事業領域で、デジタルマーケティング責任者、新規事業責任者、戦略企画室室長などを歴任。 小さい頃からの夢であった動物に関わる仕事をすべく、2014年に株式会社PECOを創業。日本最大のペットTECHベンチャーに。 月間1,000万人が利用する国内最大級のペット専門メディア「PECO」、ペット向けサブスクリプション・サービスとして、毎月うちの子のために厳選されたおもちゃ・おやつなどの詰めわせギフトBOXが届く「PECO BOX」や、あいおいニッセイ同和損保社とのジョイント・ベンチャー「PECOあいおいニッセイペットライフ社」でペット保険なども提供している。

 

アカツキ 代表取締役 CEO 塩田元規 /GENKI SHIOTA

1983年島根県出雲市生まれ。横浜国立大学電子情報工学科を経て、一橋大学大学院MBAコース卒業。ディー・エヌ・エー新卒入社、アフィリエイト営業マネージャー、広告事業本部ディレクターを経て、退職後にアカツキを創業。


PECOの成功は「うちの子のために」を、どこまでも追求した結果だった

アカツキ塩田:まず、今回来てくれた岡崎さんのことを俺は勝手にPECOちゃんと呼んでいるんだけど、実はほとんど講演はしないということなので、今日みたいにお話を聞けるのは、ものすごく貴重なんだ。

PECO岡崎:このような形でお話するのは初めてなので、皆さん温かい目で見守っていただければと思います(笑)よろしくお願いします。

塩田:PECOちゃんは元々DeNAで新規事業を立ち上げていたんだよね。そこからなぜペット事業で起業しようと思ったの?

岡崎:DeNAに新卒で入社してから約5年間は、とにかくたくさんの新規事業の立ち上げをしました。経験がないので、最初は先輩たちに教えてもらいながら、がむしゃらにやっていました。立ち上げが3つ目ぐらいになってくると、やっと少し考えられるようになり、自分でも「これがあったらすごく役に立つだろう」と思えるものを作れるようになってきました。

そうなると、とても楽しく有意義な時間を過ごせるようになります。その一方で当然のことですが、会社のミッションを背負ってやる以上は、会社にとって意味のある「規模」を求める「スピード」で目指す必要がありますので、自ずと事業テーマは絞られてきます。
そのうち、「規模に関わらず自分が大好きなテーマ事業を、10年、20年のスパンで腰を据えてやれたら、もっともっと楽しいだろうな」と思うようになり、独立するしかないと思いました。

独立するのであれば、自分が生涯情熱を捧げられる好きなことがいいと思って。何がいいか考え、ふと、小学校6年間飼育係をして、飼育委員長もやって、卒業文集に「将来の夢は獣医さん」と書いたことを思い出しました。それで、大好きなペットの領域の仕事がしようとPECOを創業しました。

今4年目になるPECOの新規事業は、8割ほどの確率でうまくいっています。といっても、売上だけに成功の評価軸を置いているわけではなく、たとえば存在すること自体に価値があると考えているものもあるから、ほとんど失敗とはならないのですが(笑)

塩田:新規事業成功率が8割とは、かなり高いね!事業を作るコツを教えてほしいな

岡崎:あえて挙げるなら、昔よりも厳しくユーザー目線でプロダクトを考えるようになったことでしょうか。まず明確に「この人に使ってほしい」というものを決めるんですよ。前はマーケット調査とか仮説検証とか、新規事業の型みたいなものを大事にしてたんですけど、あまり意味がないと思い始めて。
それよりも、いかにターゲットに定めた「その人」に刺さるものを作るかに重きを置くようにしたら、うまくいき始めました。PECOの社内には“感動を届けよう”という標語があります。
「その人」が感動するレベルまで至ってなければ、そのサービスは誰にも刺さっていないのと同じこと。中途半端に便利なサービスは他のものに代用されてしまいます。だから何か1つでもいいからそのサービスにおいて感動のレベルに達する部分を作ることを意識しています。

起業家としての生き方、ビジネスの考え方。「面白いの先へ研ぎ澄ます」こと

塩田:一口に新規事業をつくるといっても、初めてのスタートアップだし、今まで経験した大企業とはフェーズが違っていて、考えることが多かったんじゃないかな?

岡崎:そうですね。前職で20件以上の新規事業を手がけてきて、めちゃくちゃ楽しかったし、DeNAではロジカルな上司にものすごく鍛えてもらいました。ただ、正直に言うと、新規事業の思考フェーズに時間をかけすぎていたなと今になって反省しています。

調査、仮説検証を綿密にやって、その上にロジックをつけて…。そこまでして自信満々でサービスを出してみても、全然ユーザーさんに刺さっていない…。そんな失敗があったので、今は思考フェーズはなるべく短期に済ませ仮説をシンプルに、リーンスタートして一日も早くPDCAを回すスタイルを重視しています。

塩田:わかるよ。やっぱり会社が成長するにつれ、スピードが気になってくるね。アカツキもリーンスタートアップを取り入れているよ。見方によっては、僕ら経営陣に通すことで組織のスピードを落とす可能性があるからね。PECOは、この課題に対する解があるから、ここまで成長を遂げてきたのだろうと思うけど、どうやってスピードを維持しているの?

岡崎:私の場合、創業時にメディア事業からスタートしたのですが、初期のためリソースも限定的でした。それで、UIや機能の作り込みは一旦置いておき、良いコンテンツを作ることに集中し、それを一覧で並べてリリースしました。

最初はコンテンツ検索機能すらない状態だったのですが、それでよかったんです。そもそも見たいと思えるコンテンツがないようなサービスでは「検索したい」と思う人は、ほとんどいないはずなので…。

本当に重要な部分の8割は、シンプルなコアバリューが占めているのではないかと考えています。PECOというメディアにおいては、それがかわいくて癒やされるコンテンツや、役に立つコンテンツだったのではと思っています。初期のプロダクトで検証する仮説やKPIは1つか、最大でも2つに絞るように心がけています。

塩田:なるほど!本質はシンプルなものの中にあるということだね。 ところで、今PECOを応援している人が多いよね。いい投資家もついている印象だけど、その秘訣を聞きたいな。

岡崎:PECOは株主さんに恵まれていて本当に感謝しています。DeNAなどの事業会社、三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行、メルカリの小泉さん・フリークアウトの佐藤さんたち経営者の方々、グローバルベンチャーキャピタリストのDCMベンチャーズさんなど、色々なバックグラウンドの株主さんにサポートいただいています。

経営者は色々な責務を負っていますが、根本のところは、皆やりたくてやっているのではないでしょうか。みなさん、私たちの「本当にペットが大好きで、良くしたくてやっている」というピュアな想いに共感し応援してくださっているので、どんなに忙しくてもその気持ちを忘れないよう努力しています!

塩田:会社として成長し、PECOで働く人も増える中、組織作りで大事にしている点は?

岡崎:私は会社を、「いびつでもいいので飛び抜けた才能がある人にも居心地のいい空間にしたい」と思っています。すべてが完璧である必要はありません。「これができないからダメ」ではなく、不得意なことはそのままでも、その人が持つ天才的な部分を徹底的に伸ばせる組織を作りたいと思っています。

親ばかですが、うちの新卒の子たちは「天才」ではないかといつも思っています(笑)。PECOを、周りの目など気にせずにもっともっと自分の持つ天才性を伸ばせる場所にしていきたいです。

岡崎さんと塩田のセッションに、大いに刺激を受けたところで、アカツキメンバーからの質問タイムに。その一部をご紹介します。

“南国の親父”(岡崎)と“長老型”(塩田)。二人に共通する理想は、ゴキゲンな経営者

アカツキメンバーの質問:自分は何が得意で、どれを重点的にやろうと決めていますか?

塩田:俺は最初のうちは全部やってたね。最近はアカツキのビジョンをどう実現させていくかということを考えているよ。どうやったら組織全体がカラフルになり、主体性が引き出され、いいものが創出できるようになるか。それで、自分のことを勝手に“ワクワクカラフルプロデューサー”って名付けてるんだ(笑)
面白いものを0→1で作れるのも才能だと思うんだけど、自分はどちらかというと外の世界の空気とか未来を読んで、それを広げてあげる方が上手い人だと思ってる。
アカツキという組織の中においては“ファンキーおじいちゃん”でいたい(笑)

メンバーが頑張る姿を「フォフォフォッ!」と笑いながら見守っている感じ。長老型マネジメントとでも言うのかな

岡崎:そうですか!実は私も「南国の親父」みたいになりたいと思っているんですよ。ハーフパンツでいつもニコニコ機嫌よくいる親父さんの方が、メンバーも何かと相談しやすいじゃないですか。まだ私の器だとカリカリすることもあって、なりきれてないんですけどね(笑)

塩田:アカツキのみんなはすごく真面目。だからこそ自分はアカツキではファンキーな存在でいたい。新しい事業作っちゃいました、みたいなノリも大切にしていきたいね。甘◯むいちゃいました、じゃないけどさ(笑)

岡崎:私は事業のコア・バリューを磨き上げるところに特化していきたいと思ってます。メンバーに事業立ち上げをお願いしているときに、一人で事業作っていると自分では客観的に見られなくなってしまうことがたまにあるのですが、そういうときは私の出番で、「全然かわいくない!」「このへん伝わらなかった!」と率直な意見を伝えつつ、一緒に揉んでいきながら磨いていく。このプロセスが、コア・バリューをシンプルにしたり、磨き上げたりするためにはすごく大事なんじゃないかと思ってます。

アカツキメンバーの質問:自分が発する言葉に引っ張られたメンバー間で食い違いが生じてしまうこともあるかもしれませんが、その場合はどのように対処していますか?

岡崎:私は組織の中での言葉についてはVer1.0という考え方を取り入れていて、例えばPECOのミッションメッセージとかもver2.3とか書いてます。先ほど発した「天才」という言葉も色々な意味で解釈されてしまうものなので、これをver1.0として、今後は表現を変えていくと思います。今の表現をVer1.0としておけば、アップデートされていく前提になり、あくまでα版であることがメンバーにも伝わりやすいからです。

塩田:うん。言葉って、その時々で変えていくものだよね。フェーズによっては変えた方がいいことがある。 そもそも言葉には色々な意味があるから、それをみんなで議論していけばいい。変えることが前提になれば、変われる組織になるしね。組織において修正可能なことは重要だね。

アカツキメンバーの質問:会社を経営する上で一番幸せだと思うのは、どんな瞬間ですか?

岡崎:シンプルに、毎日が楽しくて最高だと思っています。PECOのさまざまなとんがった才能を持つ仲間とディスカッションしていて、とても自分一人では到達できない領域にみんなで行けた時は、本当に楽しいです。ほぼ毎日そんな感じです(笑)

 

塩田:アカツキは海外、今はインドに注力しているけど、PECOも海外事業を手がけているね。PECOは、今後どこへ向かおうとしてる?

岡崎:はい。今春、塩田さんとインドに行ったのが大きな転機になりました。帰国後1ヶ月で中国事業を立ち上げ、現在6ヶ月になります。

塩田:おー!!中国事業立ち上げ、俺より早かったね!

岡崎:ええ、われながら初期始動早かったですね(笑)アジアに大きな成長市場があるのはわかっているので…。でも中国でのビジネスがわからないから、まずはリーンにやってみようと立ち上げました。幸運にも非常に調子よいですね。
これから日本はもちろん、中国、インドなどアジアのペット市場に向けてどんどん展開していきたいです。 個人としては、理想としている「南国の親父」とともに、バランスなどすべてを捨て、よりパッションに特化していきたいです。戦略的に振り切りたい(笑)

社会人になってから、なんだかずーっといつも「今が勝負!この1ヶ月が、半期が、今年が勝負!」と思って生きているので、メンバーにも度々本気で伝えてきました。「またですか?(笑)」と言われているのですが…今後もずっとそう思える毎日を送りたいです。

塩田:最後に、プライベートで大切にしていることがあれば教えてほしいな!

岡崎:旅行に行って色々なもの・人と出会ったり、色々な美術館でアート作品鑑賞する時間を大切にしています。私はアーティストをすごく尊敬しているんです。彼らは、自分を表現したくて、やりたくて作品を作っている。自分もずっとそういうアーティストみたいな経営者でありたいと思ってます。

塩田:今日は記念すべき第1回目に来てくれてありがとう!すごくいい時間だったよ。アカツキは若手のマネジメントメンバーが多くて新規事業を立ち上げる機会も豊富だから、PECOちゃんの話には学ぶところが多かったね


パッションが大事と語ってくれた岡崎さんと、岡崎さんが「天才」と呼ぶ、とがった才能を持つ仲間たちがいるPECO。
この先どのような進化を遂げるのでしょうか。 「好き」が原動力のブレない視点や、事業立ち上げのスピード感、そのあり方に私たちアカツキのメンバーは大いに刺激を受けました。

ー 外とつながり、考えを深める時間 ー

PECOとアカツキ、双方の地図は「世界に感動を届ける」という同じ地点を目指して歩んでいる。
世界を動かすエネルギーに満ちた朝会でした。

朝会 企画者の思い

今後の施策を考えていた時のことです。塩田の「みんな、意外と社外の人に会う機会が少ないんじゃない?」というひと言。それがきっかけでした。

確かにアカツキには1日の大半を社内で過ごすメンバーが多い。それは事業の特性上そうなりがちなのですが、「この世界の魅力的な人に出会いたい。新鮮な空気や情報をみんなでインプットしたい」と強く思っているメンバーも多くいます。時間に限りがある中でそれを実現する方法は?と考え、生まれたのが、この朝会でした。

朝一番でゲストをお招きして、靴を脱いでのびのびできる社員ラウンジで、出会い、お話しできる場と、その日から行動が変わるほど刺激ある機会をつくっていけたらと願っています。

人事企画担当 志藤

文・写真:森 大樹  イラスト:松本 奈津美  編集:坂井 朋子