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RPGで考えるリーダーシップ新論〜みんな輝くヒーローだ!〜

ヒーローはひとりじゃない。「4タイプのヒーロー」でシーン別の最強チームを!

2018.11.12

ヒーローシップのエピソード2では満を持して、アカツキが考える「4つのタイプのヒーロー」をご紹介しました。

さあ、エピソード3の始まりです! タイプ別の特徴を下の表で確認してみましょう。

【アカツキの考える4タイプのヒーロー】

ヒーローを4つのタイプに分け、それぞれの強みと弱みを確かめたのが前回の話でした。では、このヒーロー達が組織ではどんな活躍ができるのでしょうか。ヒーローと言っても、アカツキのヒーローは、ひとりで活躍する訳ではありません。1つのチームにヒーローが複数いるチーム編成によって個々の力が高まって「より強いチーム」ができると考えています。

強いのはどんな組み合わせなのか?今回は、仕事をRPGの場面に置き換えて、ヒーロータイプ毎の強みを効果的に取り入れた「強いチームづくり」をご紹介します!

ゲームのゴール「世界を救う」 = 企業のミッション

チーム、つまり会社やプロジェクトチームのゴールとは何でしょうか。それはビジョンやミッションの達成です。アカツキでいうと、「A Heart Driven world.」ー 心が求める活動が、みんなの幸せの原動力となる世界を作ること ーがビジョン・目的です。その方向性に向かって、各チームが個性あふれるビジョン(アカツキはこれを“Why/意義”と呼んでいます)を設定して、日々活動しています。

世に知られる企業の事例を見ると、Googleは「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」を、ソニーは、「ユーザーの皆様に感動をもたらし、人々の好奇心を刺激する会社であり続ける」をミッションに掲げています。

このように、会社のビジョンやミッションには、「企業が社会に対してどんな価値を提供するか、どんな社会にしたいのか」が示されています。

これを、RPG(ロールプレイングゲーム)の世界で見ると、ビジョン・ミッションは「世界を救うこと」であると言えます。RPGには、乱れた世界を平和にしたり、困っている人々を助けたりというミッションが設定されています。それをクリアするために、強敵や複雑なダンジョンなどの待ち受ける困難をヒーローの特技を活かして突破していく。  場面ごとに戦略を変え、ヒーローを組み替えながらクリアを目指す ー が、これがそのまま組織に応用できるのです。そう、現実の世界でもヒーロータイプを活用した戦略を取り入れることで大きな成果を得られるのです。さっそくケース毎に見ていきましょう。

【Case1】敵は手強いが、攻撃方法が明確な場合

正面突破!とにかく攻撃で突き進め!

最初の敵は、「体力がある大きな魔物」です。手強そうですが、敵は1体だけ、しかも単純な攻撃しかしてこない相手です。とにかく、この敵さえ倒せばOK。このような場面の戦略は、「とにかく正面突破!」です。それには、屈強な猛者たちが必要。ヒーローは、剣士タイプと騎士タイプをセレクトして編成。ひたすら相手に攻撃を仕掛けます。時間はかかっても敵に着実にダメージを与え続け、ラストでは敵を倒せます。

RPGの「勝利の方程式」を現実のプロジェクトに置き換えてみるとどうでしょうか?ここでは「“敵=解決すべき課題”が何なのか明確な場面」と捉えます。

上に掲載した4コマ漫画のように、どんなに大きく困難な課題であったとしても、眼前にはっきりと見えている場合は剣士タイプや騎士タイプのような課題解決が大好きなメンバーが集まり、粘り強く取り組むことで見事正面突破で解決できるのです。意思決定を素早く行い、考えるよりもまず行動してみる。一見、回り道のように見えるかも知れませんが、リスクが低く確実なこのチーム編成は、課題がはっきりしている場面で鉄板です。

【Case2】正攻法がまったく通用しない敵の場合

みんなの力を結集して、突破口を探せ!

ケース2の敵は、「固くて通常攻撃が通用しない敵」です。ケース1のように正面突破しようと攻撃を繰り返しても、少しもダメージを与えられない…。そんな場面には、錬金術師タイプが必要です。錬金術師タイプのヒーローは、一筋縄ではいかない敵の弱点を独自の視点で見つけ出してくれます。そこへすかさず、吟遊詩人タイプヒーローが登場し、歌声でチームを加勢します。吟遊詩人の歌う詩は、みんなを勇気づけ、チーム力が最大化するのです。

では、これが仕事ではどうでしょう。これまでのやり方では、どうしてもうまくいかない場面や、誰も経験したことのない新事業に挑戦したいが、なす術がないと感じた時…新しい視点や視野を与えてくれる人がいます。それが錬金術師タイプのヒーローです。

これまで誰も考えもつかなかったことや、眼の前にあるのに見えていなかったことが、錬金術師のヒーローシップのおかげで見えてくるのです。錬金術師のアドバイスを魅力的に感じ、「これしかない!」と力強く突き進む時、さらに後押ししてチーム力を増大させてくれる存在も必要です。それが吟遊詩人です。まだ見ぬ方向へ進む不安を一蹴するように、吟遊詩人はチームメンバーのよいところを思い出させ、一人ひとりを鼓舞します。このような場面で、吟遊詩人のヒーローシップはひときわ輝きを増します。

それぞれの得意領域で力を出し合い、大きな力へ

ケース1、2とご覧になって、ロールプレイングゲームをしたことがある人にとっては、「そんなの当たり前」、「現実世界では、ゲームみたいにうまく運ばないよ」と感じたかもしれません。では、なぜそうなるのでしょうか? その原因は主に2つあります。

原因①:メンバーの能力がわかりにくい

なかなかRPGのようには、うまくいかない原因の1つは、現実の世界ではキャラクター(= チームメンバー)がどんな特技を持っている人物か把握できていないことです。面談などの場で、「自分は何が得意かわからない」、「将来どうなりたいかわからない」と話す方に出会うことがありますが、自分にすらわからないことは、周囲にもわかりにくいものです。

そんなときはまず、自分の行動を意識して客観的に観察してみましょう。例えば、先述したストレングス・ファインダーの結果や、周囲からの「君はこれが得意だよね」というフィードバックを再確認してみるのもいいことです。「これが自分の強みでは?」と認識できるチャンスです。その強みの領域を実際に生かせるかをチャレンジをしてみましょう。結果を見ると、「本当にその領域が強みなのか」を確認できます。診断の結果や周囲からのフィードバックは、完全にあなたのすべてを把握するものではありませんが、自分自身を知る手がかりとしては、とても有効です。

原因②:みんなが同じキャラクターを目指してしまう

2つ目の原因は、「事業を前に進める人だけが優秀な人材」という偏った認識が影響しているようです

日本では現在、多くの企業で成果主義が導入されています。特にバブル崩壊以降は、売上など目に見える直接的成果を出す人が評価され、出世する傾向が強くなってきました。PM理論(※)を当てはめてみると、P(Performance)の方が評価されやすく、出世する可能性が高い。本来はMで価値発揮できる人が、評価されやすいPで価値発揮しようとしてしまい、Mの持ち味や特技が埋もれてしまうのです。試しに、PM理論とアカツキのヒーロータイプを照合すると、(完全に一致するわけではありませんが)剣士や錬金術師がP(Performance)、聖騎士や吟遊詩人がM(Maintenance)に近い性質の持ち主になります。

その反面、PM理論には「良いマネジメントとは、PとM両方が兼ね備えられている状態」という話があります。一人で両方の性質を持つことができればいいのですが、それはなかなか難しいことですので、それぞれ得意な領域を持つ人が集まり、協力しあうことが重要になってきます。チームの成果はどうしてもP領域の人材が出したように見えがちですが、実際はM領域の人も含めたチームの成果なのです。


(※)PM理論:リーダーシップの機能を「目標を明確に示し、成果を上げること」と、「集団をまとめること」と定義し、各機能の巧拙でタイプ分けしたもの。

「目に見える成果を上げた人」だけがヒーローではない

アカツキでは、人事評価を「自律(課題解決)」「オリジナリティ(専門性)」「チームの力」の3項目にわけて評価をしています。それぞれ、チームプレイに必要な一定の水準までは成長してほしいとしていますが、それ以上は一様に成果を上げる必要はありません。これは、どの領域の活躍にも価値があるという思想から設定しています。現在の評価制度が完成版ということではなく、まだまだ改善余地はあるものの、メンバー一人ひとりのカラフルな能力を高く発揮して成果を挙げる組織になれるよう、日々議論や改善を進めています。

人事制度の異なる他の企業においても、「チームの中での自分の強みは何か」「ヒーローシップはどのタイプか」「どんな場面で貢献できそうか」を把握してメンバー間で共有することは、チーム力を高め、よりよい仕事をする鍵になると考えています。

次回は、ヒーロースタイルの定着後、それぞれがレベルアップしていく方法をタイプ別にご紹介します。どうぞお楽しみに!

 

PROFILE

文:永沼 歩株式会社アカツキ RPG(Relationship Produce Guild)採用担当

大手メーカーのグループ会社でソリューションプランナーとして勤務。50名〜4000名規模の大手金融・情報系の企業に向けて、主に教育・研修制度の構築や研修の企画と実施を担当。中小企業から大企業の社員まで幅広い人材教育の経験を持つ。 その後、2015年アカツキに入社。アカツキRPG人事企画室WIZで人材開発を担当し、人事制度の運用、事業部支援や中途入社・新卒入社の適応支援や研修を担当。2018年よりアカツキ RPG(Relationship Produce Guild)にて、採用を担当。

イラスト:掛川 奈里紗